ヒロシコ

 されど低糖質な日日

チキンライス島日記その11 / ゆめみさん現る

チキンライス島 7月30日(木)

博物館が美術品フロアの拡張工事で終日休館だった。

 

チキンライス島 7月31日(金)

昼間ついうとうとベッドで眠っていたら、夢の中にゆめみさんという人が現れ、もし僕が望むなら夢の世界へ連れていってあげるよ、と夢みたいなことをいう。それは現実に存在する、でもここではないどこか他所の島。ただしあくまで夢の中の世界だから、自由に歩き回ることはできるけれど、その島のものを持ち帰ったり、逆に自分の道具を持ち込んだりは出来ない厳格なルールがあるらしい。

白状するとちょっと怖さもあったが、マイル旅行券で行ける離島ではない他の島を、実際この目で確かめてみたいという欲望には抗えない。夢の中の島の住人は、こちらのことを見慣れぬ旅行者くらいにしか認識しないため、案内したりされたりする煩わしさもないというのもよかった。気がついたら僕は、ふたつ返事で「行ってみたい」とゆめみさんにお願いしていた。

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夢の中で訪ねた場所は、この時期まだ島中を雪が覆っている、おそらく南半球の何処かの島に違いなかった。見たこともないくらい、もちろんチキンライス島とは比べるべくもないほど洗練されたオシャレな島でしたね。こういう人の手が隅々にまで行き届いた島を実際(夢だけど)この眼で確かめ、そこに住む住民たちが楽しそうに暮らしている姿を見ると、僕がいつまでも島の景観がーとか、あるがままの姿でーとか拘っているのも、なんかバカバカしいというか虚しいというか、むしろそっちの方が自己満足で我儘なだけなんじゃないかという気もしてきた。うーん、悩ましい。

まあ、また機会があればもっと別の島も探索してゆっくり考えよう。

夜、散歩してたら博物館の(そういえばリニューアルオープンしていた)フータさんの妹だというフーコさんとぱったり出会う。フーコさん曰く、「ふと夜空を見上げると流れ星が見えることがあって、その瞬間願い事をすれば良いことがあるかもよ」。実際フーコさんと別れてすぐ、博物館の上の空を見上げたら流れ星がふたつ、群青色の夜空をすーっと流れ落ちていった。あれはきっとうちの島の浜辺に落ちたに違いないと思ったけれど、夜ももう十分更けていたので確かめもせず家路についた。

あとそれから、おそらくビッグニュースと言えるのだろうと思うけれど、チキンライス島の評価がなんと星3つになり(星みっつですーっ! by堺正章)、いよいよたぬきちさんの悲願だったとたけけさんの野外ライブが近いうち開催されることになった、みたいですよ。でもホントくどいようだけど、とたけけさんってそんな島の運命を託すほど有名なミュージシャンなの?

 

チキンライス島 8月1日(土)

案内所前広場にて、とたけけさんの野外ライブが開催される。まあ僕も大人気なく色々言ってきたけど、島民みんなが楽しみにしているライブだったようなので、(僕も)もちろん気持ちよく参加させてもらった。正直なところ、とたけけさんの歌はいいとも悪いとも言い難いが、雰囲気はあるミュージシャンだなあと思った。なんか郷愁を誘うというか。

ライブの後、たぬきち社長がわざわざ僕の家を訪ねてきて、念願叶ってチキンライス島でとたけけさんの野外ライブを開催できたことをすごくすごく感謝してくれた。それ聞いてたら、なんだか僕まで泣きそうになった。たぬきちさんには、一時期不信感というか方向性の違いみたいなことも感じていたのは事実だけど、結局のところたぬきちさんも僕も、このチキンライス島を住民みんなが暮らしやすい、住んで楽しい島にしたいという願いは同じなんだなあと分かったから。

でもまあこれでわだかまりも解けたので、これからは僕も島民代表として島の発展のため微力ながらがんばろうと思う(たぬきちさんから、島クリエーターとかいう新しいアプリをもらったことだし)。島クリエーターについては、まだよく確かめてないので明日以降なんか書けたら書きます。

あとそうそう、昨夜の流れ星の欠片らしきものが2つ、浜辺に落ちていた。

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