ヒロシコ

 されど低糖質な日日

決め手に欠く豚冷しゃぶのタレは結局どれが正解なのか? 問題を考える

梅雨入りを前にして東京でも早くも30℃を超える暑さの日がある。ましてこれから本格的に暑い夏を迎えるにあたり、悩むのが毎晩の食事のメニューだが、冬場の食卓がほぼ鍋一択であるように、夏はこれはもうなんといっても豚冷しゃぶ一択でいいんじゃないか、というのが僕の見解だ。

暑くて食欲がないときは豚冷しゃぶ。メニューを考えるのが面倒くさいときも豚冷しゃぶ。おかずを作る時間がないほど忙しいときや疲れているときも豚冷しゃぶ。お肉といっしょに野菜もとれるしで、一石二鳥にも三鳥にも伊調馨にもなる。さすがにオリンピック4連覇には遠く及ばないにしても、三度のメシより豚冷しゃぶ、ですよね。

そんな豚冷しゃぶですが、かねてよりうちの上の子(ひきこもり中)が申すには、「豚冷しゃぶはいいんだけど、どうもタレにいまいち決め手を欠くんだよなあ」とのこと。自身ひきこもりからの脱却手段に決め手を欠く人間の言い分はともかくとして、まあでも僕もおおむねその意見には賛同する。

見るからにやわらかそうな極上肉を、うすーくうすーくスライスした高級なしゃぶしゃぶ肉だったら悩むこともなく、いっそタレなんてなんでもいいのかもしれない。けれど、肉の安売り店のしかも水曜日の特売日に買うようなやす~いやす~いしゃぶしゃぶ肉では、ある意味タレの良し悪しが生命線であり逆を言えば命取りにもなりかねないのだ。で、どうせだったら美味しく食べたいよね。

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僕は、冷しゃぶのタレには大きく分けて3つの種類というかタイプがあると思っている。まずはオーソドックスにポン酢系。爽やかな柑橘系の香りがいっとき暑さを忘れさせてくれて食欲をそそる。比較的飽きもこない。人間で喩えればまるでひところ流行った草食系男子とか山ガールみたいなタレだ。

ちなみにこのタイプのタレを選ぶ人は、恋愛にも慎重で臆病なきらいがあると僕は見ている。結婚の前には半年くらい同棲して、お互いのいいところイヤなところを冷静に見極めてからでないとなかなか結婚に踏み切れないのがこのタイプだ。学校の先生とかIT系の人はほぼ全員このタレを選びますね。あとつよぽん(草なぎ剛さん)とかも。  

ヤマサ醤油 昆布ぽん酢 360ml

ヤマサ醤油 昆布ぽん酢 360ml

 

次に、これも定番の胡麻ダレ系。いかにもマッチョな感じだ。冷しゃぶのタレなのにこってり暑苦しそう。が、同時に人情にも厚いので、ひとたび味方にするとこんな心強い人はいないかもしれない。強力なリーダーシップに憧れている若手会社員などが比較的このタレを選ぶようです。男女問わずガテン系あるいは体育会系の人にも多く見られる傾向あり。今日のラッキーアイテムは、併せ野菜だそうです。 

ミツカン ごましゃぶ 250ml

ミツカン ごましゃぶ 250ml

 

最後のひとつはおろし系。タマネギでも大根でも可。これはズバリいうとドロドロした不倫真っ最中、あるいはドロドロと黒い感情が胸のなかに渦巻いている人が、200パーセントの確率でこのタレを選ぶ(「知っていると思うが、200というのは100の2倍だ」)。もし誰かといっしょに豚冷しゃぶを食べるとき、相手の人がこのタレを選んだら、前述のどちらかふたつの問題をドロドロと抱えているかもということをドロドロと疑った方がいいだろう。  

キッコーマン おろししょうゆ 270g

キッコーマン おろししょうゆ 270g

 

――というわけで以上のうちのどれでもいいのだが、たったひとつのタレだけで延々と豚冷しゃぶを食べ続けるのはさすがに途中で飽きちゃうので、できれば2つないし3つとも用意して、それらをいろいろ組み合わせてみると味のバリエーションが広がるかもしれませんね。当然僕はそうしています。

あとは、好みに応じて刻みネギや大葉、ミョウガ、生姜、ニンニクなどの薬味をトッピングしたり、納豆とかキムチをお肉で巻いて食べるとか、そういうアレンジがとっても大切だと思うよ。そうなるともはやタレの問題ではなくなっちゃうけどね。そもそも美味しく食べられるのならタレの問題なんてたいしたことじゃないというか。

要は好きに喰え、というのが今回のエントリーの結論です。なんだそんなこといまさら、と怒らないでほしいのだが、個人を悩ますたいていの問題なんてすべからくこの手の「好きにしろ」的なまあどうでもいいような話だからねえ。

さて、あなたは今晩どのタレで豚冷しゃぶを食べますか? それとも全然違うメニューにしますか?