されど低糖質な日日

~Ⅱ型糖尿病患者のありふれた日常~

オリンピックとトイレと温泉の話

オリンピック見てますか? 寝不足になってませんか?
僕はさいわい今日は午後から糖尿病の通院で仕事を休みにしていたこともあり、ゆうべ遅くまで(というか今朝早くまで)テニス男子シングルスの3位決定戦をテレビ観戦しました。錦織さん、銅メダル獲得ほんとよかったですね。なんだかこっちまで胸が熱くなって、勝利の瞬間は思わず泣きそうになりました。

その錦織さんが試合後のインタビューかなにかで、最近になって選手村のシャワーの勢いが強くなったことが地味にうれしかったと語っていて、ずいぶん微笑ましいエピソードだなあと思いましたが、世界中を転戦するテニスプレーヤーには、シャワーの勢いひとつとっても体調管理の上では、あながち疎かにできない大切な要素なのかもしれません。

ちなみに錦織さんの部屋のトイレ事情はそれほど劣悪ではなかったようですね。それに引きかえ、卓球女子の福原愛さんの部屋のトイレは何度も水が詰まり、そのたびに愛ちゃんが自力でそれを修理したのだそうです。愛ちゃんの卓球のプレースタイル同様、彼女の逞しさを物語るエピソードしてこれも興味深い話だと思いました。

トイレで思い出すことといえば、僕が子どもの頃のトイレは、まだどこの家庭もだいたい和式水洗トイレで(一部汲み取り式)、いわゆるハイタンク方式という天井付近に水を溜めるタンクが設置されているのがふつうでした。そこから下にだらんと垂れ下がった鎖紐を引っ張って、水を流す仕組みです。

駅や公園の公衆トイレでは、わりと長いあいだこの方式のトイレが残っていたような気がするのですが、いまではすっかりロータンク式に変わっています。人の手の届く範囲にタンクがあるからこそ、いざ故障かな? というときでも直しようがあるわけで、天井付近のタンクでは、さすがの愛ちゃんといえど文字どおりお手上げ状態だったかもしれません。

トイレの話ついでに、信じられないかもしれないが、洋式便座にはかつて使い方を書いたシールが傍に貼ってあったのです。前向きで座るのか後ろ向きで座るのか、つまりそういうことが図入りでわかりやすく説明されていました。まあ、はじめて見るものは、それが何であろうと、どうやって使うのかわからないのが当り前ですよね。

ホテルのベッドのシーツだって、わざわざマットに丁寧に折りこまれたものを全部まくり上げて使うのか、むしろパニーニのようにシーツの隙間に体を潜り込ませるのが正解なのか、実は僕はいまだにわかりません。ビジネスホテルのユニットバスについているシャワーカーテンだって、あれも浴槽の外に出しておくのか、内側に入れるのか、正解はどっちなのかずっとわからなかった。

そもそも、ああいうところの浴槽にお湯を張っていいのかどうかも、いつも悩みます。いっぱいお湯を溜めて、あふれさせてしまっても大丈夫なのか。下の部屋に水漏れしないのか。部屋の中に流れ出したりしないのか。あるいはどこで体を洗うのか、とかね。あとで苦情をいわれるのもイヤなので、だいたいそういうところでは僕はシャワーで済ませます。カーテンは水が外に飛び散らないように内側に引き入れておきます。

その点、温泉はいいですよねえ。大浴場は気楽でのびのびできて。精神的にも肉体的にも疲れてくると、「ああ、温泉行きて―」となぜか決まって思います。

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あ、だけど考えてみたら僕は生来のぼせ体質で、温泉に入ってもあっという間に出てきてしまうのだった。熱いお湯に長く浸かってられない。すぐ出て、すぐコーヒー牛乳とかフルーツ牛乳とか飲みたくなるタイプです。だから僕に温泉はもったいないかも。「疲れた=温泉」と刷り込まれているだけで、実はそれほど温泉が好きじゃないのかもしれません。

もうずいぶん昔の話ですが、会社の社員旅行ではじめて熱海へ連れて行ってもらったときも、温泉街というより、ああ、ここが『東京物語』で笠智衆と東山千栄子がきた熱海か、という感慨しかなかったのです。いまはそんなこともないでしょうが、あの当時は町もちょっと廃れた感じで、夜もパチンコ屋さんで時間を潰したことしか思い出せないほどです。

風呂上りに浴衣姿でいわゆる温泉街を風に吹かれて歩いていると、あっという間に町の外れまで来てしまって拍子抜けすることがあります。そこで引き返してまた歩き出すと、今度はあっという間に反対側の外れに来てしまう。あの、一抹の寂しさも正直僕はちょっと苦手です。

道後温泉へは、カミさんのお母さんを誘い(お父さんはすでに亡くなっていた)、僕の両親とは向うで落ち合いました。本館の3階に個室を取り、温泉を使い、部屋で名物の坊ちゃん団子を食べました。僕の父親も、僕も、そしてうちの上の子も(まだほんの小さかった)、同じようにのぼせ体質で笑っちゃうくらいまさにカラスの行水でした。

そうして、あれが両家揃っての最後の家族旅行になって、あれからカミさんのお母さんと僕の父親が亡くなり、下の子が生まれました。まるで意味のない計算ですが、差し引きでいうと、-1(マイナス1)というわけです。さて、明日はいつものように仕事なので、今夜はオリンピックもほどほどにして早めに寝ます。