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されど低糖質な日日

~Ⅱ型糖尿病患者のありふれた日常~

白いドトールとケア(介護)ローソン

なぜ気づいたらドトールを選んでしまうのか?

上阪徹さんの『なぜ気づいたらドトールを選んでしまうのか?』という本を読んだ。1杯100円のコンビニコーヒーの登場でも、結果的には、コンビニ内で売れていた飲料が影響を受けただけで、ドトールにはまったく影響がないのだという。それはなぜか?

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1980年東京・原宿に、わずか9坪の小さなコーヒー店が誕生した。当時1杯150円の安さで本格的なコーヒーを提供した。誰もが失敗すると思われたこのコーヒーショップが、現在のように大成功した理由は何か?

そのヒントは、例えば、コーヒーカップを持ち上げたとき、スプーンがソーサー(受け皿)の中央部に滑り落ち、再びカップをソーサーに戻そうとすると邪魔になる。そういうちょっとしたストレスを、意識されない当り前の状態になるまでこだわって軽減する。などという企業の姿勢にあるのかもしれないと、著者は推察している。

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 コーヒーをおいしくするための三つの要件 

  • コーヒー豆
  • 焙煎
  • 抽出

そして考えたらこれも至極当たり前の話だが、まず、ドトールの主力商品であるコーヒーの味そのものに徹底的にこだわっているのだという。まあ具体的なやり方はネタバレになってしまうので本書を読んでもらうしかないのだが、ここでももうひとつヒントを。

今ではこれもふつうのことになってしまっているが、豆の買い付けにおいて、ブラジルならブラジルの、同じエリア(地区)の、しかも同じプランテーション(農園)の豆だけを指定して買い付けをしたことなどが、当時としては画期的なことだったそうですね。

そうやって豆の、コーヒーの味のクオリテイを維持することに最大限心を配ったのだという。それはジャーマンドックなどの、コーヒー以外のフード商品についてもすべて同じことがいえるのだろう。

 

白いドトールへの大胆なイメージチェンジ戦略

昨今のコーヒーショップチェーンの新しい波(サードウェーブ)に押され、ドトールはかっこ悪い、ドトールはダサい、という印象が実は若い人たちのあいだでじわじわと浸透しつつあった。それは僕の周囲でもそんなふうに言う人がいた。

あと、ドトールと言えばタバコの問題。店舗によっては入り口を入ってすぐのカウンター周りがよりによって喫煙コーナーで、コーヒーを注文してから禁煙コーナーにたどり着くまで既に大量の副流煙を吸ってしまう、といった笑えない話の店まで実際あったからね。

ドトールではこれらの問題を徐々に解決した上で、さらに、外装をこれまでの黒から白に大胆にイメージチェンジし、店内も狭い印象からゆったりスペースをとった、いわゆる「白いドトール」と一部で呼ばれる店舗形態へとリニューアルを推進しているそうだ。白のガンダルフみたいでかっこいい!

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続きは本書で

というような話が、創業者が単身ブラジルに渡ってコーヒー農園で仕事を手伝いはじめるところから、順を追ってわかりやすくルポルタージュされています。

似たような試行錯誤は生き延びているどのコーヒーチェーンでも日常的に行われているだろうから、それをもって「なぜ気づいたらドトールを選んでしまうのか?」という答が導き出されているとはいえないかもしれないですし、そもそも「気づいたらドトールを選んでいない」という人だって世のなかにはたくさんいるでしょうけれど、読み物としては面白かったですよ。

僕の場合は、だいたいどこにでもあることと、コーヒーが安い(220円)から、ドトールを選ぶことが比較的多いかなあ。とまあ、続きは本書を買うか図書館で借りて読んでみてください。もし購入するなら下のAmazonから買ってもらえるとうれしいですが。

なぜ気づいたらドトールを選んでしまうのか?

なぜ気づいたらドトールを選んでしまうのか?

 

 

なぜ今ローソンが「とにかく面白い」のか?

もう1冊本を紹介しますね。同じ著者の『なぜ今ローソンが「とにかく面白い」のか?』という本で、ほんとはこっちを先に読んだ。これも、いやべつにローソン面白くねーし、と思う人にとってはそれこそ「なぜ今?」という内容の本だが、僕のブログでもたびたび登場するブランパンについてのところだけでも、へーっ、という面白い発見があった。

「鳥越製粉という会社さんから、糖質が低いパンのミックス粉ができたので使いませんか、というご提案をいただいたのが、二〇一一年でした。パンは、糖質が結構高いんです。これは面白いと思いました。

こうして糖尿病の人やダイエットをしている人、健康志向の人などへ向けたブランパンシリーズを発売することになる。ところが、これがまったく売れなかった。取り扱いをやめる店舗も出てきたそうなのだが、不思議なことに一部の客から本部にまで問い合わせがくるなど、根強い人気はあったのだという。

 

Pontaカードのよる購買情報から生まれたヒット商品

そこで、ローソンのポイントカードPontaによる、購買情報から導き出されるリピート率や、どんな商品をいっしょに買ったかなどを、一件一件つぶさに調査した。パンの品質も改良に改良を重ねた。こうした苦労の結果、やがて徐々にブランパンの認知は広まっていく。

健康食品の開発プロジェクトの部長が、それまで担当していたおにぎりばかり毎日食べて血糖値が上がったが、今度はブランパンを担当して食べはじめたら体重が8k減った、というような愉快なエピソードが紹介されているのがよかった。

他のコンビニではつくることができない、鳥越製粉が特許を取得したオリジナルの粉なので、そこは確かにローソンの強みでもあるのだろう。と同時に一糖尿病患者としては、ブランパンや低糖質パンの裾野が広がらないもどかしでもあるのだ。
 

ケア(介護)ローソンの誕生へ

ついでにもうひとつ、この本にではなくローソンに苦情を言わせてもらうなら、ダイエットや健康志向の人向けには、ブランパンシリーズの糖質は画期的な低さかもしれないが、僕のような糖尿病患者にとっては、どうみても一個あたりの糖質量は、正直まだまだ日常的に安心して食べられるレベルではないのも事実なのだ。

それでもローソンのブランパンに助けられているという人はやはり多いのだと思う。2012年、ローソンは「マチのほっとステーション」というスローガンを、「マチの健康ステーション」という新たなスローガンへと変更した。

これまでの添加物を使用しないデザートや保存料ゼロの弁当などのこだわりはもちろん、店のなかに介護の相談窓口を併設するという革命的な業態の店舗も誕生しているといいます。ナチュラルローソンからケアローソンへ。

今後ますますローソンをはじめとするコンビニの利便性は高まり、もはや利便性などという言葉では片付けられない、日常生活とは絶対切っても切り離せない存在になっていくのかもしれないですねえ。

 

続きは本書で(その2)

そんな健康志向、未来志向の話が、他にもコンビニのようにたくさん詰まった本でした。ローソンが今面白いかどうかはともかく、競合他社とのあいだで生き残りをかけたさまざまな改革が行われているのだということがよくわかった。知っているようで案外知らなかった発見もいっぱいあり、僕はこっちも面白く読んだ。

詳しくは本書を買って、あるいは図書館で借りるなりして読んでください。もし購入するのなら、このブログ経由でアマゾンで買ってくれるとうれしいです。kindle版もあるみたいですよ。 

なぜ今ローソンが「とにかく面白い」のか?

なぜ今ローソンが「とにかく面白い」のか?

 
なぜ今ローソンが「とにかく面白い」のか?

なぜ今ローソンが「とにかく面白い」のか?

 

 あ、ちなみにこの記事の下書きは白いドトールで書いています。あと、本をAmazonで買ってもらいたいがためのレビューじゃないからなっ。ふふふ。