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されど低糖質な日日

~Ⅱ型糖尿病患者のありふれた日常~

トランス脂肪酸と動脈硬化について

阿藤快さんが亡くなった

先ごろ、テレビのグルメ番組のレポーターとしても知られる、俳優の阿藤快さん(69)が亡くなった。発表された死因は、大動脈瘤破裂胸腔内出血。これは、動物性脂肪分やアルコールの過剰摂取、喫煙などによる動脈硬化が原因だと言われる。体内の血液の流れが悪くなり、大動脈に瘤ができる病気である。

阿藤さんは、背中の痛みなどをときどき訴えていたそうだが、大動脈瘤はなかなか自覚症状がない病気で、ただしある日急に大きくなるわけではなく、少しずつ大きくなっていくのだという。50歳~70歳代の男子に多い病気だそうです。

阿藤さんの例を持ち出したのにはわけがあって、テレビや映画で活躍していた俳優さんやタレントさん、あるいは歌手の方が亡くなると、近ごろの僕はとっさにネットのニュースサイトやテレビのニュース番組で、その死因というか病歴をことさら気にするようになった。

というのも、そこに「がん」「糖尿病」という病名がことさら顕著に見受けられるからに他ならない。むしろこのどちらかが、死亡原因に関わっていないケースの方が珍しいくらいだ。それは僕自身が糖尿病を発症しているというせいもあるだろう。

 

糖尿病は万病のもと

著名人の死亡原因にかぎらず、例えばなにかの情報番組や健康番組で、専門の先生らによってなんらかの病気について語られるとき、その主な要因に「糖尿病」の言葉を見たり聞いたりしないことはほぼないと言ってもいい。

くだんの動脈瘤もその原因は動脈硬化で、その動脈硬化は、「高血圧」「喫煙」「高脂血症」「肥満」そして「糖尿病」などの生活習慣が病気を促進するというからね。

かつての杜撰な健康管理と不摂生な生活をあらためようとしなかった自分が蒔いた種とはいえ、こうもありとあらゆる病気の原因や死亡原因として「糖尿病」があげられると、さすがにショックではあるのだ。

たとえ血糖のコントロールがうまくいっているといってもねえ。そのたびに怖くなって身が竦むような気分になり、思わず目を背けてしまいたくなるんだよ。それでも、いまやこれからの戒めとするために、いろいろなメディアからもたらされるそういう情報から、ぜったい目をそらしてはいけないと思っているのです。

 

トランス脂肪酸について僕が語れること

さて、きのうの「『食品表示の罠』を検証する」のエントリーでも少し取り上げた、近ごろなにかと話題になることが多いトランス脂肪酸について、きょうは少しまとめて書いてみます。 このトランス脂肪酸の過剰摂取が、動脈硬化や心臓疾患などのリスクを高めると言われているからだ。 

roshi02.hatenablog.com

トランス脂肪酸は、もう少し踏み込んだことを言えば、2型糖尿病(僕はこれ)のリスクをも増加させることが疑われているらしい。ただ、それについては可能性は否定できないがいまのところ証拠不十分に域から出るものではないという(農林水産省のホームページより)。

www.maff.go.jp

では、トランス脂肪酸がなぜ体に悪いのか。これもテレビの健康番組などでもっぱら有名になった、血中に含まれるいわゆる「悪玉コレステロール(LDL)」を増やし、「善玉コレステロール(HDL)」を減少させるからだ。悪玉は体の隅々にコレステロールを運んで血管を詰まらせ、善玉はそれを取り除く働きをしている。

先に紹介した農林水産省のホームページによると、トランス脂肪酸の摂取量の基準は、一日当たりの総摂取エネルギーの1%未満にしなさいよ、というWHO(世界健康機関)からの勧告があるそうなんですね。つまりだいたい2g未満ということで。

1%(2g)がどのくらいの量かは僕にはなんとも言えないが、やはり農水省のHPによれば、いまのところ日本人の場合、ふつうの食生活をしてる人はこの基準を下回っているらしい。逆にいうと、一部の不摂生な人はこの基準を現行オーバーしている可能性もあるということだけど。

 

トランス脂肪酸はどんな食品に含まれてるの?

トランス脂肪酸、調べたら本当にたくさんの食品に含まれている。成分表示ではトランス脂肪酸もしくはショートニングというふうに書かれている。けれど、農水省のいう大多数の日本人が1%未満の勧告基準におさまっているという理由で、残念ながらまだ日本ではトランス脂肪酸の含有成分量までの表示は義務付けられていないのが現状らしいですね。

ちなみに消費者庁による「トランス脂肪酸に関する情報開示についての指針」というのがあります(平成23年)。
http://www.caa.go.jp/foods/pdf/syokuhin505.pdf

トランス脂肪酸はどんな食品に含まれているのか。きのうのエントリーで少し触れた、「マーガリン」「ファットスプレッド」「ショートニング」などに主に含まれる。さらにそれらを使った食パン、菓子パン、ケーキ、クッキーなどにも含まれる。冷凍食品などにも使われていることがある。実際わが家の冷凍庫で眠っていた冷凍のパスタ(写真)。下はカミさんが買ってきたお菓子。

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トランス脂肪酸の含有量について

各食品のトランス脂肪酸の含有量について、具体的には農水省で発表されている2007年~2008年当時の市販品のデータがある。ただし品目が少なすぎて目安でしかないという注意書きがあるが。それによると、マーガリンで100g当たり0.94~13g。ずいぶん幅があってこれだけではなんともいえない結果だ(調査品目20)。

他にもファットスプレッド(14品目)で0.99~10g/100g。バターでも13品目で1.7~2.2g/100gあるんだね。まあふつうに一回の摂取で100gも一度に口に入ることはないわけで、そのへんも考慮して数値は見なければならない。

なお2010年に発表された、食品安全委員会の「食品に含まれるトランス脂肪酸に係わる食品健康影響評価情報に関する調査報告書」というのがあるのだが、あいにくと僕のパソコンから添付データのファイルが開けないのはなぜだろうなあ。

「食品に含まれるトランス脂肪酸に係わる食品健康影響評価情報に関する調査報告書」
http://www.fsc.go.jp/fsciis/survey/show/cho20110010001

 

おわりに、各メーカーの取り組みについて 

昨今では各メーカーも、トランス脂肪酸の情報開示や、不使用へ向けての取り組みを積極的に推し進めているようで、こういうのは本当にありがたいですよね。

ヤマザキ製パン
山崎製パン | トランス脂肪酸等に関する情報開示について

フジパン
主要品目の飽和脂肪酸・トランス脂肪酸・コレステロール

ミスタードーナッツ
低トランス脂肪酸オイル|安全・安心への取り組み|ミスタードーナツ

まあね、あまりいちいちそんなこと気にしてたら毎日の暮らしが大変になってかなわないよ、という意見があるのは僕にもよくわかる。 どこかに妥協点を見いださなければいけないのかもしれない。そして、トランス脂肪酸だけにかぎった話ではなく、飽和脂肪酸や過剰な塩分摂取やアルコール摂取などにも同じような問題はあるのだ。

それらのものを、摂取しないわけにいかない、あるいは完全に取り除くことが不可能だとしたら、あとは個人の責任において、どのくらい摂取するのかは判断するほかないのだし、そのためにもぜひメーカーには積極的な情報開示をしてもらいたいと思う。